AIDS

QQblog2006-03-23

"Because the reality that they can't control it, that people get sick no matter what they do, scares the shit out of them"---Veronica by Mary Gaitskill

英語の勉強しているのなら、この著者を読んでみてください。彼女の文章は希薄な空気を織る様な感じで読者を本の世界に取り込んで行きます。Veronicaは、ニューヨーク80年代と、それを振り返っている主人公のセッティング。Veronicaはその昔、主人公の友達でエイズで亡くなってしまう人です。そう、ミュージカル・映画のRENTの世界。

何故、エイズを「自分の問題」として認めにくいのか、(エイズではなくても、レイプでも家庭内暴力,強制収容、戦争でも・・・自分の大切なものを奪われる暴力として同類かな)がこの文章かな。

"She had HIV and I was desperate to give her something, even though she didn't want it"...
"I remember she said, 'How do you think Stalin and Hitler wound up killing so many people? They were trying to fix them. To make them ideal.' She said, 'There's violence in that, hon.'"

エイズだから親切にしてあげよう。ってやっぱり自分ではなくて良かったという小さい安心感があるのだろう。主人公は彼女の「コントロールできない怖いもの」に飲み込まれたくなかったみたい。「怖いもの」を避けるために区別・差別する可能性って、自分の中にもあるよね。絶対。

人間だから大事にしよう。
そして大事にするのは自分から・・・