選ぶ

QQblog2006-12-10

デコレーションできらきらしたNYCは久しぶりの寒さにクリスマスらしい雰囲気と「一番」ニュースで賑わってます。

何が一番なのかって?
まず、全米で(もしかして世界で)初めてニューヨーク市公衆衛生局がレストランでのトランス脂肪使用を禁止しました。来年の七月から有効になるそうです。タバコをレストラン・クラブで吸えなくなって久しいけれど、このトランス脂肪はどうなんでしょう?タバコ禁止が決まって臭いがつかなくなって嬉しいと思っている反面、これはおかしいと思います。
トランス脂肪を食べると、悪玉コレステロール(LDL)値が上がり、善玉コレステロール(HDL)値が下がるらしい。つまり、心臓病につながる影響があるそう。で、何なのだろうな〜と調べてみると、植物油に合成的にH(水素だよ〜)を足すと(水素化活性)できる、そしてブランドによってマーガリン、お菓子、スナック、から検出されます。普通に動物脂肪からも検出されます。
でも、でも、実は、飽和脂肪(バターなど)の方がLDL値への影響が大きいのです。

四つ星フランスレストランにバターを使うな!なんて言えないよね。

矛盾はいくつも。タバコは肺がんおよび、色々な病気にかかわってくるからダメ、らしいんだけど、では、9.11現場の空気を吸った人たちが血液がんで倒れ始めているのはどうなの?とか、
これが肥満防止なのならば、ゆっくりとおいしく、少量を楽しむslow foodのプロモーションだとか、貧しい人たちの住んでいる界隈においしそうな野菜が手に入るスーパーマーケットの数を増やすとか、別な方法があるのでは?と、どこかで問題を刷り違えられているように思えてならない。人が状況を把握して選べられるために情報とチョイスを与える、QQ*のベースコンセプトのハームリダクションと全く違う、上から「こうしなさい」タイプの法令です。変な正当化論理を押し付けられている気分。



トランスで別なトランスだけれど、
トランスジェンダーの人たちが手術前でも出生証明書記述のジェンダーを変えられる、というプロポーザルが数年かかっての話し合いの末却下されました。世界中が注目していたのに、これは全米一番で乗り切っていません。


そして選びたくても選べないのは肌の色。
そして所得と肌の色で決まってくる住める場所。
Amadou Dialloのケースと比べられている、Sean Bell、23歳の結婚前夜射殺事件は悲しいよね。半オートマの拳銃を持ち、身の安全に保証の無い状況にたつと、数人の警官が50発も銃弾を打ち込む事件が起きてしまう、って悲しい。


違いは色々あるけれど、最近のニューヨークはテンションが高い。
選べるスペースが見えないところでどんどん縮んできている気がする。